能登の観光完全ガイド!エリア別おすすめスポットからグルメ・モデルコースまで徹底解説

美しい自然と独自の文化が息づく能登半島への旅行を計画していませんか? 「せっかくなら能登の魅力を満喫したいけど、どこをどう回ればいいの?」「おすすめのスポットは?」など、計画段階で迷うことも多いかもしれません。
日本海に大きく突き出た能登半島には、ダイナミックな海岸美、日本の原風景ともいえる里山里海、新鮮な海の幸、そして今に受け継がれる伝統文化など、数えきれないほどの魅力が詰まっています。
この記事を読めば、広大な能登半島のエリアごとの特徴から、必見の観光スポット、旬のグルメ、効率よく巡るためのモデルコースまで、あなたの旅行計画に必要な情報がすべて分かります。最高の能登旅行を実現するための完全ガイドです。
まずは知りたい!能登半島ってどんなところ?

能登半島の地理と3つのエリア
能登半島は石川県の北部に位置し、その広大なエリアは「口能登(くちのと)」「中能登(なかのと)」「奥能登(おくのと)」の3つに区分されます。それぞれのエリアに個性豊かな魅力が点在しています。
- 口能登(羽咋市、志賀町など): 金沢からの玄関口。UFO伝説や絶景ドライブウェイなどユニークな魅力を持つエリアです。
- 中能登(七尾市、中能登町など): 穏やかな七尾湾を中心に、温泉、アート、祭りが楽しめる文化的なエリアです。
- 奥能登(輪島市、珠洲市、能登町、穴水町): 半島の先端部分。能登らしい景観が最も色濃く残り、豪快な祭りと食文化が息づくエリアです。
【エリア別】能登のおすすめ観光スポット・グルメ・文化
奥能登エリア:2市2町を巡る、能登の神髄に触れる旅
奥能登は、能登半島の先端部分に位置する輪島市、珠洲市、能登町、穴水町の2市2町を指します。
海岸沿いを走る道はまさに「絶景街道」と呼ぶにふさわしく、ドライブだけでも楽しめます。
輪島市:朝市と漆器、復興の酒と祭り

©石川県観光連盟
- 文化・スポット: 輪島を象徴する「輪島朝市」は震災で大きな被害を受けましたが、現在は市内の「ワイプラザ輪島」にて『出張輪島朝市』として活気を繋いでいます。平安時代から1000年以上続くこの朝市は日本三大朝市の一つに数えられ、地元の人々との温かい交流は今も昔も変わらない醍醐味です。また、国の重要無形文化財「輪島塗」も、多くの工房が復興に向けて歩みを進めています。
- 地酒: 輪島は能登の米と水で醸す銘酒の産地でもあり、「奥能登の白菊」をはじめ全国にファンを持つ地酒があります。多くの酒蔵が震災で甚大な被害を受けましたが、その味を守るため復興へと力強く歩んでいます。旅の思い出に、応援の想いを込めて味わってみてはいかがでしょうか。
- 祭り: 晩夏には、輪島の町中が熱気に包まれる「輪島大祭」が4日間にわたって開催されます。総漆塗りの豪華なキリコが巡行するのは漆の里ならでは。地区ごとに特色ある勇壮な祭りが行われ、多くの人々を魅了します。
- 自然: 「白米千枚田」の美しい棚田や「トトロ岩」など、雄大な自然景観は変わらず私たちを迎えてくれます。

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珠洲市:能登半島の最先端、絶景と美酒美食の競演

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- グルメ・地酒: 夏の味覚の王様「黄金イワガキ」は、珠洲沖で獲れる大変希少な天然岩牡蠣。地元でしか味わえない濃厚でクリーミーな味わいはまさに絶品です。そして、その海の幸に寄り添うのが珠洲の地酒「宗玄」です。250年以上の歴史を誇る酒蔵は震災で大きな被害を受けましたが、伝統の味を守るため復興へと歩んでいます。キレのある辛口の銘酒と新鮮な岩牡蠣の組み合わせは、珠洲ならではの至福の味わいです。
- 祭り: 夏は勇壮な「キリコ祭り」の季節。松明を目指して高さ14mものキリコが海へ入る「宝立七夕キリコまつり」や、輪島塗と金箔で飾られた日本最大級(高さ16.5m)のキリコが登場する「寺家キリコ祭り」など、熱気あふれる祭りが各地で開催されます。
- スポット: 能登のシンボル「見附島(軍艦島)」は、高さ28mの迫力ある姿が魅力。引き潮時には歩いて渡れるほか、「恋人の聖地」にも認定されており、夜のライトアップも幻想的です。また、日本で唯一珠洲に残る約500年前からの伝統製法「揚げ浜式製塩」が見学・体験できる「道の駅すず塩田村」や、朝日と夕日を同じ場所から望める最果ての「禄剛崎灯台」も必見です。

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能登町:あばれ祭りと美酒美食の郷

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- 祭り: なんといっても日本三大火祭りの一つに数えられる「あばれ祭り」は必見。その名の通り、神輿を叩き壊さんばかりに暴れる勇壮な姿と熱気は圧巻です。
- グルメ・地酒・珍味: この町には全国からファンが訪れる名店があります。ジェラートの世界大会で優勝したマエストロが手がける「マルガージェラート」本店では、五感で味わう芸術的なジェラートを堪能できます。人気回転寿司店「もりもり寿し」の本店では、宇出津港で揚がったばかりの新鮮なネタを味わえます。 そして、能登の食に欠かせないのが地酒。代表的な銘柄「竹葉(ちくは)」を醸す酒蔵は、震災を乗り越え、能登の風土を映した力強い酒造りを続けています。お土産や肴には、イカの黒づくりや、日本三大珍味の一つ「このわた」、そして能登の味の決め手である魚醤「いしり」などがおすすめ。地酒との相性は格別です。
- スポット: 巨大なイカのモニュメント「イカキング」が目印の「いかの駅つくモール」や、悲恋伝説が伝わるロマンチックな「恋路海岸」も人気の観光スポットです。

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穴水町:「まいもんのまち」で味わう美食とワイン

- グルメ・地酒: 冬の「牡蠣まつり」は町をあげての一大イベント。丘の上のワイナリーで醸される「能登ワイン」と新鮮な牡蠣のマリアージュは格別です。他にも、ボリューム満点の「能登丼」や相撲部屋直伝の「ちゃんこ鍋」など、まさに「まいもん(美味しいもの)」の町として知られています。
- 祭り: 夏には、能登でも珍しい日中が見どころの「沖波大漁祭り」が開催されます。青空のもと、担ぎ手が胸まで海に浸かりながらキリコを豪快に乱舞させる姿は、漁師町ならではの勇壮な光景です。また、鎌倉武士・長谷部信連を偲ぶ「長谷部まつり」も町の歴史を伝えます。
- スポット: 穏やかな内海にたたずむ「ボラ待ちやぐら」は、能登の原風景ともいえる幻想的な光景で、写真愛好家にも人気です。安らぎの表情を浮かべる「能登大仏」や、長谷部信連を祀る「長谷部神社」も訪れたいスポット。そして、奥能登の空と陸の玄関口「のと里山空港」「のと鉄道 穴水駅」があり、旅の拠点として最適です。

中能登エリア:歴史とアート、祭りが彩る文化の薫り
七尾市:温泉とアート、祭りが彩る能登の中心地

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- 文化・グルメ・地酒: 七尾の冬の味覚の王様といえば、穏やかな七尾湾で育つ牡蠣。特に中島町エリアには、獲れたての牡蠣をその場で焼いて味わえる「牡蠣小屋」が立ち並び、多くの食通で賑わいます。そして、その豊かな食文化を支えるのが地酒。米の旨みを引き出した人気の銘柄「遊穂(ゆうほ)」は、蔵が震災の被害を受けながらも力強く復興へと歩んでいます。旬の牡蠣と地酒の組み合わせは、七尾ならではの贅沢です。
- スポット・イベント: 七尾観光の拠点として外せないのが、開湯1200年の歴史を誇る全国有数の温泉地「和倉温泉」です。そこから美しい能登島大橋を渡れば、島全体がレジャースポットの「能登島」へ。「のとじま水族館」や「ガラス美術館」など見どころ満載です。 市内には画聖・長谷川等伯ゆかりの「七尾美術館」や「能登演劇堂」といったアート施設も充実。また、人気漫画・アニメ『君は放課後インソムニア』の舞台としても知られ、作中に登場する風景を巡る「聖地巡礼」も楽しめます。 祭りも七尾の大きな魅力で、ユネスコ無形文化遺産の「青柏祭(でか山)」や、夏の夜を熱く焦がす「石崎奉燈祭」など、勇壮な祭りに圧倒されます。

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口能登エリア:伝説と絶景の海岸線を巡る旅
羽咋市:UFO伝説と歴史、法王献上米の郷

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- 文化・グルメ・地酒: 羽咋市の食文化を語る上で欠かせないのが、ローマ法王に献上されたことで知られるブランド米「神子原米(みこはらまい)」です。山間部の棚田で育まれたこのお米は、強い旨みと豊かな香りが特徴です。この神子原米を使ったお寿司「おから寿司」は、古くから伝わるヘルシーな郷土料理。また、市内の飲食店では「のとししカレー」をはじめ、地元の食材を活かしたご当地グルメも楽しめます。能登杜氏の技が光る酒蔵もあり、能登の豊かな自然が育んだ米と水から醸される地酒を味わうことができます。
- スポット・イベント: UFOの目撃談が多発することから「UFOのまち」として知られ、宇宙科学博物館「コスモアイル羽咋」は必見です。館内にはNASAから借り受けた本物の宇宙船や機材が展示されており、まるで宇宙旅行をしているかのような体験ができます。 また、縁結びで名高い能登国一宮「気多大社」では、荘厳な雰囲気に包まれた聖域「入らずの森」を前に、心静かにお参りを。そして、日本で唯一、世界でも珍しい、波打ち際をマイカーで走れる「千里浜なぎさドライブウェイ」では、潮風を感じながら爽快なドライブを楽しめます。8月に開催される「川渡し神事」は、馬に乗った神様が川を渡る勇壮な祭りで、多くの見物客で賑わいます。

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志賀町:能登金剛の絶景と幻のグルメを味わう旅

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- 文化・グルメ・地酒: 志賀町を訪れたなら、幻の和牛と称される「能登牛」は外せません。きめ細かな肉質と上品な脂の甘みが特徴で、口の中でとろけるような食感をぜひ一度ご賞味ください。町内には能登牛認定第一号店の「てらおか風舎 本店」もあり、ステーキやすき焼きでその本物の味を存分に堪能できます。 また、増穂浦海岸で拾える「さくら貝」は、幸せを呼ぶお守りとして親しまれ、お土産品にもなっているこの地ならではの文化です。能登牛をはじめとする町のグルメには、能登各地の地酒を合わせて楽しむのがおすすめです。
- スポット・イベント: 志賀町の最大の魅力は、日本海の荒波が作り出した約30kmの海岸線「能登金剛」です。中心的な存在である「巌門」では、自然が穿った洞門をくぐる遊覧船が楽しめます。また、「能登二見」とも呼ばれる夫婦岩「機具岩」や、サスペンスドラマの舞台にもなった「ヤセの断崖」など、ダイナミックな景観が続きます。 一方、穏やかな表情を見せる増穂浦海岸には、全長460mを誇る「世界一長いベンチ」があり、夕日を眺めながらロマンチックなひとときを過ごせます。夏には勇壮なキリコが巡行する「西海祭り」など、地域の伝統を受け継ぐ祭りも開催されます。

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2泊3日:奥能登まで満喫!絶景・文化探訪コース
奥能登観光の拠点として便利な穴水町の「Tomoruホテル」に連泊するプランもおすすめです。
【1日目】 口能登・中能登の絶景と歴史を巡り、穴水へ
金沢を出発し、能登の玄関口である口能登エリアから旅をスタート。爽快なドライブと歴史探訪を楽しみながら、拠点の穴水町を目指します。
- 10:00 金沢市内を出発
- 11:00 千里浜なぎさドライブウェイ
- まずは能登の旅の始まりを象徴する、日本で唯一、車で走れる砂浜へ。潮風を感じながら約8kmの爽快なドライブを楽しみます。
- 12:00 気多大社
- 縁結びで名高い能登国一宮を参拝。荘厳な雰囲気に包まれた聖域「入らずの森」で心を清めます。
- 13:00 昼食:てらおか風舎 本店(志賀町)
- 幻の和牛「能登牛」の認定第一号店で、絶品ステーキに舌鼓。
- 14:30 能登金剛をドライブ
- 巌門: まずは能登金剛のハイライトへ。遊覧船に乗って、自然が作り出した洞門を海上から眺めるのもおすすめです。
- 機具岩(能登二見): しめ縄で結ばれた夫婦岩。能登屈指の夕日スポットでもあります。
- 世界一長いベンチ: 全長460mのベンチに座り、雄大な日本海を眺めて一息。
- 17:00 Tomoruホテル(穴水町)にチェックイン
- 夕食は、「まいもんのまち」穴水で。ホテル周辺で新鮮な海の幸やちゃんこ鍋などを楽しむのがおすすめです。
【2日目】 奥能登を一周!能登の原風景と美食、文化に触れる
能登の神髄ともいえる奥能登エリアへ。ダイナミックな海岸線、伝統文化、そして復興へと歩む人々の活気に触れる、感動の詰まった一日です。
- 8:30 ホテルを出発
- 9:00 『出張』輪島朝市(ワイプラザ輪島)
- 場所は変わっても、お母さんたちの元気な声と温かい人情は健在。復興へと歩む輪島の活気を感じてください。
- 10:30 白米千枚田
- 日本海に向かって広がる小さな棚田の絶景に息をのみます。
- 12:30 昼食:奥能登の海の幸
- 珠洲市内などで、夏であれば「黄金イワガキ」など、旬の海鮮丼を味わうのがおすすめです。
- 14:00 禄剛崎灯台
- 能登半島の最先端へ。どこまでも続く水平線が広がる、まさに最果ての地です。
- 15:00 道の駅すず塩田村
- 日本で唯一残る「揚げ浜式製塩」を見学。伝統の技と文化に触れます。
- 16:00 見附島(軍艦島)
- 能登のシンボルを間近で体感。引き潮なら、ぜひ島へ続く小道を歩いてみてください。
- 17:00 マルガージェラート 本店(能登町)
- ドライブの締めくくりに、世界一のジェラートで至福のひとときを。
- 18:30 Tomoruホテルへ帰着
【3日目】 七尾湾の魅力とアートに触れ、帰路へ
旅の最終日は、穏やかな七尾湾エリアを巡ります。温泉地の散策やアート鑑賞、そして能登の美味しいお土産探しを楽しみましょう。
- 9:00 ホテルをチェックアウト
- 9:30 和倉温泉 街歩き
- 有名パティシエ辻口博啓氏の美術館「ル ミュゼ ドゥ アッシュ」でスイーツを楽しんだり、足湯で旅の疲れを癒したり。
- 11:00 のとじま水族館
- 能登島大橋を渡り、ジンベエザメが泳ぐ大水槽やイルカショーなど、家族みんなで楽しめます。
- 13:00 昼食:能登食祭市場
- 七尾港に面した市場で、新鮮な魚介を選んでその場で焼いて食べる「浜焼き」がおすすめ。能登のお土産もここで揃います。
- 14:30 七尾市内散策
- 人気アニメ『君は放課後インソムニア』の舞台を巡ったり、画聖・長谷川等伯ゆかりの「七尾美術館」を訪れたりするのも良いでしょう。
- 16:00 七尾を出発、金沢へ
【まとめ】今こそ奥能登へ!復興を応援する旅に出かけよう
これまで見てきたように、能登半島には息をのむような絶景や心温まる文化、そして美味しいグルメが溢れています。特に、輪島市、珠洲市、能登町、穴水町の2市2町からなる奥能登エリアは、能登らしい風景が最も色濃く残る場所であり、今、震災からの復興に向けて力強く歩みを進めています。
この美しい土地を訪れ、その魅力を肌で感じていただくことが、何よりの応援に繋がります。
「ぜひ奥能登に泊まって、ゆっくり観光を楽しみたい」
そう思ってくださった方に、私たちは奥能登の玄関口に泊まるという選択肢をおすすめします。奥能登の空の玄関「のと里山空港」と、陸の玄関である「のと鉄道 穴水駅」。この交通の要衝である穴水町を拠点にすれば、輪島、珠洲、能登町のどこへ行くにも非常に便利です。
そして、その穴水駅のすぐそばにあるのが、私たち「Tomoruホテル」です。
空港からも車で約20分とアクセスは抜群。快適な客室で旅の疲れを癒し、翌日は身軽に奥能登の周遊へ。あなたの能登の旅が最高のものになるよう、私たちが灯る希望となってお手伝いします。
さあ、復興へと進む美しい奥能登へ、忘れられない旅に出かけませんか。